Velo:プレミアムパッケージについて

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Wix では、サイトの機能を拡張し、ニーズに合わせてカスタマイズすることができます。Wix データ API およびコンテンツ管理システム(CMS)コレクションを使用して、サイトのデータを扱うことができます。Velo を使用してサイトにカスタムコードを追加することもできます。
コードとデータ使用の複雑さと量に応じて、サイトごとに必要なリソースの量は異なります。Wix では、さまざまなレベルのデータ、コンピューティング、開発者向け機能を含むプレミアムパッケージを多数提供しています。このようにして、サイトの複雑さと特定のニーズに応じて、サイトに必要な機能やサービスを正確に選択することができます。
この記事では、さまざまな Wix プレミアムパッケージに含まれる機能について説明します。データプラットフォームコンピューティングプラットフォームデベロッパツールの機能について、それぞれ別のセクションで解説しています。

データプラットフォーム

専用インフラストラクチャー

データベースコレクションは、サイトに表示されるコンテンツやサイト訪問者が生成したコンテンツなど、サイトの動的コンテンツを保存するために使用されます。
無料サイトとほとんどのプレミアムサイトのデータベースコレクションは、大規模なマルチテナントデータベースに保存されています。だからといって、サイトのデータが公開されているわけではありません。これは、サイトがアクセスできるストレージ、読み取り / 書き込みリクエスト、インデックス作成リソースに制限があることを意味します。ビジネス VIP プランのサイトのデータベースコレクションは、専用のデータベースに保存されます。このため、これらのサイトのコレクションでは利用可能なデータリソースがはるかに多くなります。

データ容量

サイトのすべてのデータコレクションで利用可能なデータ容量の合計です。Wix では、サイトに追加できるコレクションアイテムの総数を制限しています。サイトがこの上限に達すると、コレクションにデータを追加できなくなります。
データ容量の制限は、コレクションに保存されたデータにのみ適用されます。別途制限がある、サイトに保存されているメディアやその他のファイルには適用されません。また、Wix アプリコレクションやサイトに接続されている外部データベースにも適用されません。

データコレクション

サイトに追加できるコレクションの最大数です。サイトがこの上限に達すると、それ以上コレクションを作成することはできなくなります。

データインデックス

データベースコレクションインデックスは、データベース内のデータを検索する際のパフォーマンスを向上させるために使用されるキーのセットです。インデックスは、単一のコレクションフィールドまたは複数のフィールドに作成できます。インデックスは、コレクションをクエリして情報を取得する際に最も頻繁に使用されるフィールドまたはフィールドセットに追加されます。
コレクションには 2種類のインデックスを設定できます:
  • 通常:これらのインデックスは、上記の通り検索パフォーマンスを向上させます。
  • 固有:これらは、パフォーマンスを向上させ、定義されたフィールドの値の固有性を強制する特別なインデックスです。
ビジネス VIP プランでは、上限となるインデックス数まで、固有インデックスまたは通常インデックスを自由に組み合わせて作成できます。その他のパッケージには、1つの固有インデックスのみが含まれます。

データバックアップ

サイトのコレクション内のすべてのライブコンテンツのバックアップを作成し、ミスやデータの破損から保護することができます。一部のパッケージでは、Wix は毎週または毎月データを自動的にバックアップします。サイトでパッケージの手動バックアップの上限に達した場合は、新しいバックアップを作成する前にバックアップを削除する必要があります。サイトがパッケージの自動バックアップの上限に達すると、新しいバックアップ用のスペースを確保するために最も古いバックアップが削除されます。

データリクエスト(毎月)

サイトが毎月行うことができるデータリクエストの最大数です。読み取りリクエストと書き込みリクエストには個別の制限があります。サイトがパッケージで定められた上限に達すると、その月はデータリクエストを行うことができなくなります。利用回数は各暦月の初めに更新されます。

データリクエスト(毎分)

Wix では、サイトが 1分間に行うことができるデータリクエストの数を制限しています。サイトがこの割り当てに達すると、同じ分間の後続のリクエストは処理されず、エラーが返されます。

データリクエスト(タイムアウト)

サイトがデータリクエストを行うと、リクエストは Wix サーバーに送信されます。Wix は、サーバー上のコードがタイムアウトして意図した結果ではなくエラーを返すまでに実行できる期間に制限を設けています。

外部データベースとの統合

Wix データベースコレクションでサポートされていない種類のデータを、サイトで使用したいことがあるかもしれません。このような場合は、外部データベースアダプタを使用してサイトに外部データベースを統合することができます。

データリクエストの処理時間

サイトからのリクエストによってトリガーされる各データ操作には、計算に基づく一定の処理時間がかかります。たとえば、1つのデータベースクエリの処理には 5秒かかる場合があります。サイトがこれらのリクエストを同時に 10件行った場合、50秒の処理時間を消費したことになります。サイトが使用する平均処理時間は、リクエストの複雑さ、処理するデータ量、リクエストの量によって異なります。Wix では、サイトが 1分あたりに使用できる処理時間に制限を設けています。

コンピューティングプラットフォーム

バックエンドコンテナ

Wix サイトの Velo バックエンドコードはコンテナで実行されます。コンテナはあらゆる環境でコードを実行するために必要なものがすべて含まれたソフトウェアのパッケージで、サイトのコードを実行するために使用される仮想コンピュータのような存在です。コンテナは、割り当てられたコンピューティングリソースの量によって制限されます。
Wix サイトでは 2種類のコンテナを利用できます:
  • マイクロ:これらのコンテナには、処理用の 1 vCPU と 400 MB の RAM が含まれます。
  • スタンダード:これらのコンテナには、処理用の 2vCPU と 600 MB の RAM が含まれます。
上位ランクのプレミアムパッケージには、より多くのコンテナが含まれます。サイトで大量の処理やメモリを必要とする多くの操作を実行する必要がある場合は、より多くのコンテナを含むパッケージが役立つ場合があります。

バックエンドリクエスト(毎分)

Wix では、サイトのフロントエンドコードからバックエンドコードへのリクエスト数を制限しています。上限数に達すると、その分の残りの時間に送信されたバックエンドリクエストは処理されません。詳細については、バックエンドの制限についてをご覧ください。(英語)

バックエンドリクエスト(タイムアウト)

サイトのフロントエンドコードがバックエンドコードにリクエストを行うと、Wix サーバーにリクエストが送信されます。Wix は、サーバー上のコードがタイムアウトして意図した結果ではなくエラーを返すまでに実行できる期間に制限を設けています。詳細については、バックエンドの制限についてをご覧ください。(英語)

デベロッパーツール

Google Cloud によるログ取得

すべての Wix サイトにはサイトイベントモニターが含まれており、サイトログやその他のイベントをリアルタイムで表示することができます。プレミアムパッケージでは、サイトを Google Cloud のオペレーション スイートに接続することができます。このツールを使用すると、サイトのログ履歴を確認・分析できます。サイトログの保存期間は、使用しているパッケージに応じて異なります。

秘密鍵

シークレットマネージャーシークレット API を使って、API キーやパスワードなどのシークレットを保存し、サイトのコードで呼び出すことができます。Wix では、サイトごとに保存できるシークレットの数に制限を設けています。

スケジュールされたジョブ

Velo を使用してコードをスケジュールし、サイト上で定期的に実行することができます。スケジュールされた各機能はジョブと呼ばれます。ジョブをスケジュールすることで、データベースコレクションの更新や消去、ステータスレポートの送信など、特定のサイト機能を自動化することができます。Wix では、サイトに定義できるジョブの数と、ジョブを実行できる頻度に制限を設けています。

バックエンドイベントハンドラ

Velo API の多くには、サイトで特定のアクションが実行されたときにトリガーされるイベントが含まれています。たとえば、Wix ストア API には、新しいカートが作成された新規注文が行われた新しい商品が作成されたときに呼び出されるイベントが含まれます。これらのイベントを使用して、サイト上のアクションと動的にやり取りするコードを実行できます。

カスタム拡張機能

カスタム拡張機能を使用すると、SPI を介して Wix アプリがサイトで動作する方法をカスタマイズできます。これには、アプリフローへのカスタムロジックの挿入、サイトとサードパーティのサービスの統合などが含まれます。たとえば、配送料のカスタム拡張機能を使用して、現在 Wix でサポートされていないサードパーティの配送サービスをサイトと統合することができます。

ダッシュボードページ

ダッシュボードページは、エディタで作成したページで、サイトのダッシュボードに表示されます。ダッシュボードページを使用して、サイト用のカスタムバックオフィスを作成できます。

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