Wix パイプライン:パイプラインとワークフローの違い
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この記事内
- パイプラインについて
- パイプラインとワークフローの比較
- 柔軟なカード機能による作業の管理
- カスタマイズ可能なステージによるプロセスの最適化
- 効率向上のためのパイプラインの自動化
パイプラインについて
パイプラインは、ビジネスに必要なプロセスを通して、取引や顧客などを追跡できる視覚的なボードです。
顧客からの取引やリードからの問い合わせなどがあると、それがパイプライン上にカードとして表示されます。カードには、顧客情報、期限、リンク済みアセットなど、追跡すべきすべての情報が表示されます。プロセスにおける各ステップは「ステージ」と呼ばれ、成約やタスクの完了に向けて作業を進めるにつれて、各カードがこれらのステージを移動していきます。
それぞれのパイプラインは、「New lead(新規リード)」、「Lead assigned(割り当て済みリード)」、「Proposal & negotiation(提案・交渉)」といったステージに分かれていて、これらはボード上に列として表示されます。顧客やリードとのやり取りを進めると、ドラッグアンドドロップで次のステージにカードを移動させることができます。
パイプラインとワークフローの比較
パイプラインとワークフローは、いずれもビジネスのプロセスを管理するためのツールですが、それぞれ異なるニーズに対応していて独自の柔軟性があります。
ワークフローは、一般的なビジネスタスクのために設計された既成のステップを使用して、誰でも簡単に設定して使用することができます。一方、パイプラインは販売と顧客管理向けに設計されていて、より高度なカスタマイズを行ったり、専用のオートメーションを利用したり、詳細な追跡機能を使用したりすることができます。つまり、パイプラインはワークフローの核となる機能を強化したもので、あらゆるステップやオートメーションなどをチームのプロセスに合わせてカスタマイズできるようになっています。
柔軟なカード機能による作業の管理
パイプライン上では、すべての取引やリードがカードとして表示されます。カードには、追跡する必要のある重要な情報がすべて含まれています。
パイプラインは高度なカスタマイズが可能で、カードをチームメンバーに割り当てたり、カスタムのフィールドを追加したり、さまざまなアセットやサービスをリンクさせることができます。一方、ワークフローは、よりシンプルなフィールドと連絡先への直接リンクを備えていて、簡単に操作できるようになっています。
ワークフローのカードには基本的なタイトルのみが表示されますが、パイプラインのカードにはカード名、値、説明、結果、優先度、期限などの詳細が表示されます。また、ワークフローのタグには接続されている連絡先のものが自動的に割り当てられますが、パイプラインのカードには専用のタグを手動で割り当てることができます。
ワークフローとは異なり、パイプラインではチームメンバーにカードを割り当てたり、カスタムのフィールドを追加したりすることができます。ワークフローでは各カードに連絡先を 1つリンクさせる必要がありますが、パイプラインのカードには連絡先を 1つリンクさせてもリンクさせなくても構わないため、カードをより柔軟に設定することができます。
さらにパイプラインは、カードを提案書、見積書、請求書などのアセットとリンクさせたり、お問い合わせサービスに接続したりすることもできます。これらはワークフローでは利用できない機能であり、カスタマイズ性に優れたパイプラインならではの機能です。
ワークフローとパイプラインのカード機能の違いについては、以下の表をご覧ください:
カード機能 | ワークフロー | パイプライン |
|---|---|---|
フィールド | タイトル | カード名、値、説明、結果、優先度、期限 |
タグ | 連絡先のタグ | 専用のタグ |
チームメイトへの割り当て | ー | 利用可能 |
カスタムのフィールド | ー | 利用可能 |
連絡先へのリンク | 1件(必須) | 0 または 1件(連絡先ベースのフローに限定されません) |
リンク済みアセット | ー | 提案書、見積書、請求書 |
接続できるサービス | ー | お問い合わせサービス |
カスタマイズ可能なステージによるプロセスの最適化
ステージとは、プロセスにおけるステップのことを指します。取引の成立に向けて作業を進めるにつれて、各カードがこれらのステージを移動していきます。
ワークフローとパイプラインは、いずれもプロセスに合わせてステージをカスタマイズすることができます。ただし、ワークフローは「アーカイブ」というステージで終了するのに対して、パイプラインは専用の「完了」というステージで終了します。また、パイプラインでは、各ステージごとに事前に定義されたカスタマイズ可能なメインアクションを設定することもできます。
テンプレートについては、ワークフローでは用途別の 8つのテンプレートを利用できるのに対して、パイプラインでは販売に特化した 1のテンプレートを利用することができます。また、ワークフローではステージごとにカード数が表示されますが、パイプラインではステージごとにカード数と合計金額の両方が表示されるため、進捗状況をより簡単に把握できるようになっています。
ワークフローとパイプラインのステージ機能の違いについては、以下の表をご覧ください:
ステージ機能 | ワークフロー | パイプライン |
|---|---|---|
ステージのカスタマイズ | 利用可能 | 利用可能 |
最終ステージ名 | アーカイブ | 完了 |
メインアクション | ー | ステージごとに定義・カスタマイズが可能 |
テンプレート | 用途別の 8つのテンプレート | 販売に特化した 1つのテンプレート |
各ステージで集計される内容 | カード数 | カード数 + 合計金額 |
効率向上のためのパイプラインの自動化
ワークフローでは、カードの作成、カードの移動といった基本的なオートメーションのトリガーのみを使用することができますが、パイプラインでは、カードの作成、カードの移動、チームメンバーへのカードの割り当て(または割り当て解除)、カードの更新などといった、より幅広いトリガーを使用することができます。
また、パイプラインは、新しいカードの作成、カードの詳細の更新、カードの移動、一致するカードの検索といった新しいアクションにも対応しています。さらに、パイプラインには誰でもすぐに使用できる 3つのオートメーションが組み込まれていますが、ワークフローの場合はオートメーションは自動ではインストールされません。
ワークフローとパイプラインのオートメーション機能の違いについては、以下の表をご覧ください:
オートメーション機能 | ワークフロー | パイプライン |
|---|---|---|
利用可能なトリガー | カードが作成または移動された時 | ・New card created(新しいカードが作成された時) ・Card moved to stage(カードが別のステージに移動された時) ・Card assigned (or unassigned)(カードが割り当てられた時(または割り当てが解除された時)) ・Card updated(カードが更新された時) |
利用可能なアクション | ワークフローカードを移動 | ・Create new card(新しいカードを作成) ・Update card details(カードの詳細を更新) ・Move card to stage(カードを別のステージに移動) ・Find matching card(一致するカードを検索) |
自動でインストールされるオートメーション | なし | 3つのオートメーション |

